先日の研修会で、訪問リハビリで頑張っている新人セラピストさんから質問をいただいたのでブログの方にも書いておきます。「病院でやってたことを続けてほしい」って言われた時の対応です。
(スポンサー広告)
こんな状況
訪問リハビリテーションの現場で、働き始めて間もないセラピスト、新卒で地域や訪問の現場に出てきて
- 生活期の利用者さんの活動や参加にしっかり取り組んでいくぞ!
- 病院とは違うリアルなADLへの取り組み頑張りたい!
って思っていたのに、利用者さんから
「病院と同じことしてほしいんです」
とか
「前任担当者のリハビリつづけてくれていいから・・・」
って言われてしまう。だから違うことや新しい取り組みを実践できないっていうお悩みを抱えている人からの質問でした。
これって結構多いよね。
こういったことを根本的に変えるには、病院のセラピストが変わらないといけない。
病院セラピストよ!これが現実だよ!「病院と同じリハビリをしてください」 問題について(1)
ってことを書いているので参考にしてください。
今回の記事では、そんな風に言われた訪問の若手セラピストの対応について書いてみる。
しっかりと状況を判断・確認する
先輩からの引き継ぎのケース、回復期リハからの退院直後のケースなどで、
「同じリハビリをしてください」
っていわれることが多いようだ。このとき、利用者さんの状況や評価の結果から考えて
「ホントに同じようなリハビリを継続したほうが良い」
って場合もある。そんな時は同じように実践してみてよいと思う。
だけど、時間の経過とともに全く同じリハビリテーションを実践することが良くない場合も多い。そんな時はプログラムの変更を検討すべき。
だけど、患者さんや家族さんの信頼が十分でなかったり、入院中のリハビリプログラムが「リハビリのすべて」って思っているような利用者さんのプログラムを変更するのは難しい。
そこで、重要になってくるのはその事業所の管理者さんとか先輩療法士の役割だ。率直に言うと現時点で信頼をおいている人物にうまく誘導してもらうってことだ。
今のプログラムよりもほかのことにチャレンジするほうが効果がある
ってことを伝えてもらう必要がある。
管理業務をやっているセラピストや看護師さんに同行訪問をしてもらいながら、しっかりとそのことを伝えてもらう方が効果的なことが多い。
事前にスタッフ間でしっかりと打ち合わせをして、多少演技がかっていても構わない。大げさでも構わない。
新人さんが利用者さんの信頼を得るのは時間がかかる、それを短縮するには利用者さんの信頼を得ている管理者さんとかベテランセラピストに協力してもらうのが早道。
時間をかける
そんな先輩や上司の協力が得られない場合は時間をかけるしかない。
急に変えるのは難しい。だけど、半年とか1年とか時間をかけてこちらの望むアプローチの方向にゆっくりと方向転換させる。
ハッキリ言って
臨床26年で訪問をしている私でさえ、すべての利用者さんに理想的なプログラムを展開している訳ではありません
ってことです。
- マッサージだけでいい
- 病院の言う通りしてくれ
って頑固に言う利用者さんにはその通りにしています。
すぐにはその人の想いを変えることもできないから。
だから、まずは1人1人から、少しずつ変えることから始めてみましょう。
こんなお話をリアルに聞いてみたい方はこちらからどうぞ
⇒⇒講演依頼のこと
コメント