子どもの運動発達に不安があるお母さんのための運動や動作の観察のポイント1

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「他の子ではなくて、ウチの子の昨日と比べての変化、先週からの変化、先月からの変化を見守ろう」

って書いている方がいたので、ちょっとそのことについて私のサイトでも書いてみます。

どこをどんな風に子供の変化をみればいいのかということについて、子供のリハビリテーションに関わる作業療法士の立場から書いてみます。

※このコラムは作業療法士としての私個人の見解であります。このコラムをお読みの方の育児に責任を果たすことは出来ません。発達の遅れが心配な場合は最寄りの保健所・保健センター、小児科医にご相談ください


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赤ちゃん・子供の成長について

「寝返りがほかの子供と比べて遅い」「ハイハイができない」といった相談を受けることもあります。

初めてお会いする子供さんに対して、すぐに気の利いたアドバイスがパパっと出来るわけではありません。

そんな時にお母さんを中心とした養育者の方に確認することがあります。

『今の状態ではなくて、1カ月前や2カ月前と比べて変化していませんか?』

例えば育児書なんかに「寝返りは6カ月くらいにできるようになります」と書いてあっても生後6か月ピッタリに急に寝返りができるようになるわけではありません。

  • 仰向けで遊んでいた子供さんが、気づいたら横向きになっている
  • 寝ている間に体の向きが少し違っている

といったように、「以前と少し違ってなんだか寝がえりではないけれど動く量が増えてきたなあ」とか「ゴロゴロしたそうにしているなあ」みたいな感じで、寝返りにという動作に向けて、ちょっとずつなんだか寝返りっぽい動きができるようになってきて、そのうち子どもの布団や座布団の上に寝ていたはずなのに、布団から落ちていたりするようになって、寝返りができるようになっていきます。

寝返り、四つ這い、つかまり立ち、一人歩きなど、ある日突然上手にできるようになるわけではなくて、それっぽい動きをそれ以前にやっているんですよねえ。そうして、それっぽい動きの前には、それっぽい動きにつながるそれっぽい動きをしているんですよ。

だからそうした子供さんの運動の変化に気づくことができれば、

「成長が止まっている」

のではなくて、少しずつ成長していってるということに気づくことができます。

そうして、そのような変化が全くない場合は発達が遅れている可能性があるので、小児科医や最寄りの保健所・保健センターなどに相談されることをお勧めします。

動画を取りましょう

子供の成長を、以前の状態と比較するためには、同じような状態で動画を撮影して比べるとわかりやすい。保健センターでの発達相談でもときおり動画をスマホで見せてもらったりしています。

初めて会った子供さんの以前の様子がわかると、目の前の状態と比較することができますからね。

定点観測とでもいえばいいかな、いつも同じような「姿勢」「動作」の動画を撮影すれば比較することができます。

  • うつぶせの姿勢
  • 仰向けの姿勢
  • お座りの姿勢
  • 抱っこしているところ
  • ハイハイしているところ
  • つかまり立ちしているところ
  • 歩いているところ

子供の成長度合いによって、撮影する姿勢や動作は異なるんですが、それぞれの時期で過ごすことの多い姿勢を中心に定期的に撮影すると比較しやすい。

ハイハイが上手になってきているかどうかってことを確認するには、今のハイハイと1カ月くらい前のハイハイを比較すると上手になっているかどうかを確認することができます。

寝返りが上手になってきているかどうかを確認するには、仰向けやうつ伏せで子供が動いている動画を比較します。できれば、仰向けなら仰向けでの比較、うつぶせならうつぶせでの比較をするとわかりやすい。

動画のポイント

【撮影のポジション】

  • 身体全体を撮影
  • うつぶせや仰向けなら「真上」と「側面」
  • お座りなどは「正面」と「側面」
  • お座りの場合、足も映るようにしてください

【撮影時間】
同じ姿勢で30秒くらい、出来れば1分くらい撮影してください。

子どもの動きでいろんな部分を確認したいのであまりにも短時間の動画の場合動きを確認することができません。同じ場面を1分くらい撮影していただけると比較しやすくなります。

【撮影間隔】
2週間に1回くらいでいいと思います。
わが子の成長をたくさん撮りたいならもっと短い間隔で撮影していただいてもOk。

だけど運動の発達を確認するには昨日と今日の比較も大事なのですが、変化をみるという点では昨日と今日の比較よりも今日と2週間前の比較くらいの方がわかりやすいからです。

子供の成長を見守る

作業療法士としてこれまで大人、子供のリハビリテーションに関わってきました。

子供のリハビリテーションにおいては、何らかの病気や障害を抱えている子供さんを担当しました。だけど、そういった運動機能の発達に課題を抱えている子供であっても「成長」していきます。全く何の変化も成長もないということはありませんでした。

ただ、その変化に気づくことができるかどうかということが大事なのです。

だから、スマホなどで動画を撮影することで「気づき」のチャンスは増えると思います。

成長に不安を感じたら最寄りの小児科や保健センターなどに相談されることをお勧めします。その際にも動画を持参いただけると判断材料として助かります。

前回のコラムが好評でしたので、ちょっと継続してコラムを書きます。

次回は動画撮影したら、姿勢ごとにどのような変化のポイントを見るべきかということを書いてみます。

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