「動きを比べる」 子どもの運動発達に不安があるお母さんのための運動や動作の観察のポイント3 

このコラムは子供さんの成長に不安を感じるお母さんのために、運動の発達をどんな風に確認すればよいかということを書いているシリーズの第3段です。他のコラムと合わせてお読みいただけると幸いです。
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私は作業療法士という仕事についています。病気や障害のある方のリハビリテーションをする職業です。子供のリハビリテーションにも関わっていますし、豊中市の保健センターの保健師さんと一緒に発達の遅れのある子供さんの育児についてのアドバイスなども行っています。(2019年4月時点)

そんな経験から、発育の遅れに対して不安なお母さんたちに少しアドバイスを書いておきます。

※このコラムは作業療法士としての私個人の見解であります。このコラムをお読みの方の育児に責任を果たすことは出来ません。発達の遅れが心配な場合は最寄りの保健所・保健センター、小児科医にご相談ください

成長を比べる

自分の子供の成長を比べるというと、ほかの子供さんと比較するって言うことが多い。

確かに他の子供さんと比べて、成長や運動が「遅れている」って言うことに気づいて専門機関を受診することも多い。

だけど、成長がゆっくりだけど特に問題がない子供さんもいる。このコラムでも書いたけど、成長の速度は人による異なる。
寝返りできない、首が座らない、歩かない等の発達の遅れが心配なお母さんへ

「遅れているけど大丈夫」ということと「成長に何か問題がある」ということの差はやはり気になる。

だから、自分の子供の成長を観察するときにほかの人の子供さんと比較するだけではなくて、自分の子供さんの動きを比べることも必要になるんです。

比べるためには動画などを撮影することも一つの方法です。
子どもの運動発達に不安があるお母さんのための運動や動作の観察のポイント1

動きを比べる

動画を撮影するコラムにも書きましたが、まずは撮影した動画を2週間間隔くらいで見ることで、

  • 2週間前と今との動きの違い
  • 1カ月前と今との動きの違い

ということを比較できます。

乳児期(生まれてからの12カ月)の子供の成長は著しいものです。細かな成長であれば毎日何かしら変化していきます。だけど、よほどの観察眼がない限り「昨日と今日の成長の違い」といったものを見抜くことは難しいです。

だけど、2週間前との比較や1カ月前との比較なら、スマホやテレビで撮影した我が子の動画を再生しながら目の前にいるわが子の『今』と比べることで「成長による変化」に気づくことは出来ます。

それぞれの姿勢で見るべきポイントさえ知っていればそれほど難しいことではありません。
子どもの運動発達に不安があるお母さんのための運動や動作の観察のポイント2「うつぶせ・あお向け」

「左右の差」と「上肢と下肢の差」

2週間前と『今』との変化の違いといった経時的な変化に加えて、子どもの運動面での変化を観察するうえで大事なのは

  • 右と左の差
  • 上肢と下肢の差

これらを比較することも大事なんです。

私が作業療法士として子供のリハビリテーションに関わったり、保健センターで運動発達の相談を行う時にも「左右差」「上肢と下肢の差」の確認は必ず行います。

左右差

乳児期の間はあまり利き手とか非利き手の区別はありません。だいたい右側も左側も同じような運動機能を身につけていきます。

「右手をよく口にもっていくけど、左はまったく口に入れない」ということは少なく、よく口にもっていく側はあったとしても反対側も時々口に入れたりしています。

  • 右手と左手の動きを比べる
  • 右足と左足の動きを比べる

このように右側の動きと左側の動きを比べるということを「左右差を確認する」と言ったりします。

乳児期は右側も左側もだいたい同じように動かします。極端な左右差はほとんど見られません。ハイハイするときに右足は動くけど左足が全く動かないということもありますが、それはハイハイを始めたばかりの時に見られることで、ハイハイでしっかり移動できるようになってくると右足も左足も同じくらい動くようになります。

ただ、生活上の癖みたいなもので寝返りは右側に行くことが多くて左側に寝返ることが少ないというようなことはよくあります。

ただ、どちらか一方しかできない、左右どちらか一方しか動かさないということは少ないのです。

上肢と下肢の差

左右差だけではなくて上肢と下肢の動きの比較も大事です。

  • 上肢は良く動くようになってきたけれど、足の動きが全くない
  • 足は良く動かすのに、手はまったく動かさない

というようなことも乳児期にはあまり見られません。

乳児期はいろんな体の部分を自在に動かすための準備期間なのです。上手に動きをコントロールすることは乳児期にはまだ難しいのですが、少しずつ手や足のコントロールできるようになるために、どんどん体を動かそうとするのが、乳児期の子供さんの特徴なのです。

だから手の動きは活発だけど、足を全く動かさない。足はいつでも動かしているけど手の動きが全くないということはほとんどありません。

動画を撮影して2週間前や1カ月前と比較するとき、手や足の動きに全く変化がないということも少ないです。

他の子供さんとの違いも気になるだと思います。だけど、子供さんの成長の速度はけっこうばらつきがあります。時に乳児期のばらつきは多きものです。

だからこそ、自分の子供さんの成長の度合いを確認するなら2週間前や1カ月前と比べてどれくらい変化があるのかということを見ることがとても大事なのです。

そうして、「左右の差」や「上肢と下肢の差」といったポインを見ることも一つの視点だということです。

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